前回、和解堂真の事件簿の感想書きましたが
そもそも、ドット絵のいい感じのアドベンチャーがある、と教えてもらってて
暇だから探してみたところ、先に和解堂のほうが目についたので、やったんですよね。
こっちだった。
中の人がほぼ同じ感じなのかな、Xのアカウント「墓場文庫」でどちらも扱ってるふうにかいてました。色合いのテイストそっくりですもんね。
でもこっちのほうが、キャラクターが前面にくる感じになっていて。
ドット絵が好きなのと、この絵も好きだなと思って、じゃあやろうと。
言うて、私元々都市伝説にあまり興味がないので、お姉さんのおすすめがなかったら手を出していなかったと思う。
とりあえずネタバレなしの感想から。
おおまかには
↓
・キャラがすごく立ってる。
・絵がいい。ドットだけど「打ってる」というよりドットのキャンバスに描いているという感覚かも。だからもうただ線がドットなだけで綺麗な絵。
これがけっこう種類が多い。どれだけ用意したんだという気持ちになる。絵師さんすごい。
ていうか色合いの組み方がいいですよね。和解堂もそうですが、青灰色と朱みたいなほぼ対極にある色の合わせで印象付ける画面の雰囲気がすごい(和解堂より当然こっちのほうがいろんな色を使っていますが、画面に使う色を限ってうまく雰囲気だしてる感、それを場面によって変えてくる感がほんとすごい)。こういうセンスが好きで…。
・音楽もいい具合に怪しくてピッタリ。耳にも心地いい。ちょっとSNS調査の時の音楽はイラっとしましたが、まあめんどい作業なのでイラついただけかもw
・作業感があるかも。
ただ私は自分でうろうろして調べて情報集めるのは、こういったものの面白さの一つと考える方なので、マイナスではありません。むしろ大事。そうやって集めた情報から、自分で想像を組み立てるのがこういうゲームの醍醐味だと思ってるので!(だからこそ、ノベル系が苦手です)
・やっぱ都市伝説の話はあった。
(知らなくてもできる)(ていうかドッペルゲンガーときさらぎ駅以外知らなかったので、半分くらい創作かと思ってたwww鮫島事件もほんとの都市伝説だとはw)
都市伝説わからないから、なんでその枠にはめなきゃいけないんだろ?という疑問が先に出ちゃうw まあでも、センター長が好きだからねってことでそれは全然それで。
全体として…、
タイトルから、
都市伝説のように見えたものが、そうではなく実際の事件で、それを明らかにするみたいな話なんだと思ってて。ちょっと違ったんだけど、だいたいそういうイメージから遠くなくてよかったです。
でもはじめ、お話が怪異を扱うのか現実を扱うのかよく分からなくてあわあわしてしまった…。
同じ感じで、主人公のあざみが持つ能力がなかなかピンと来なく、幽霊なのか?とわけがわからなくなってた特に二章。
ひとつの章の中でストーリーが二転三転しがち(特に一章)で、頭の中ごちゃっとしがちだったのと、どこに向かっているのかちょっと分かりづらかった。これ解決…?みたいな。
でも、一つ一つの「謎」というか、解くべきことは、順番に確認してくれるし、最後に整理してくれるし、そういうところは親切でよかった。とてもよき^^
という感じで物語が「解けてる!」という感じがはっきり得られないものの、センター長から与えられた課題をコツコツこなすことで、一応必要な情報を引き出してまとまったのかな。という感じはあって、
これは和解堂のときと近い「ふわふわさ」でしたが(つまり、決定打を感じにくく、爽快感がちょっと低い)、それでも、自分で情報を集めて、もしかしてこうかも?を積み上げて、それがいくらかあってるという感覚を得られるので、お値段以上は楽しめました。
そう、お値段を考えたらこれはもう、ぜんぜん満足です。
この値段でここまでしてくれると思わなかったので。すごいよ!!!
いやーこういうので十分なのでまた出してくれないかな。と今思ってます。
ただ一点。
私は、お話の結末があんまり好きじゃなかったです。
これはもう好みの問題なので。
あと、これすっごい好き!!!ていう人がいるのも理解できます。
うまいですすごく。
私にとってはちょっと、やりすぎ、に感じちゃったというだけで。
・・・ということで、それについて、ここからネタバレでお話します。
以下、ネタバレです!!
5章の最後、
ジャスミンが白装束の中の、管理人の顔を見たっぽかったので、これ知ってる人の顔だぞとは分かったんだけど。
それが廻屋の可能性も考えた、けど、
一回疑ったけどそうでなかったみたいに言ってたから、だけどやっぱそうでした!はちょっとないかな…というのと、あのセンター長がアレってちょっと嫌だな、というので…。
否定したかった。
とはいえ、
素敵な作品(私比)は最終的に主人公あたりのもつ事情とか過去とか大事なところを明かすものだから、それをやってくれるのか…??そこまでしてくれると嬉しいが…(値段が値段だしな)という気持ちで、
6章を開始。
するとだんだんこう、特に大学の研究室調べてると、あれってなる。富入には見えないがあざみに見えるやつとか。
それで最後の教会に入った時点で、もう、登場人物の中で管理人になりうる(ほどのインパクトがある)キャラってセンター長しかいないのよ。
兄の復讐、という理由は分かる、けど、
なんだかちょっと残念な気持ちでした…。他にないの?と思ってしまった…。もうちょっと上の方からいろんなもの見てる人だと思っていたし、そうであってほしかった…。
と、感じたうえで、
実はそれがあざみ自身でもある、となったら
そりゃもう。いやいやいや。やりすぎじゃないですかと。
分かりますよ、これはすっごくびっくりだし、誰も想像できない。
ていうか想像させようともたぶんしていないし、つまり、制作者は「こっちを驚かそう」と思ったんだなっていう、その意図がすっごく見えてしまって。
おどろかせたかったのか~~~~~
というガッカリで気持ちが占められてしまいました。
だからこそ、驚かせられたい人もいると思うし、そういう人にはすっごいはまりそうかも!って思いました。
それで・・・
私がこの作品の何にガッカリしたのかを分析するんですが
(作品が悪い、とかは思わなくて)
この作品、人の悪性を主に扱っていて
SNS調査なんかその最たるものですが
ひとって醜いよね…ということがすっごい繰り返し言われてて…
いやその通りなんですけど
私はその中に善性を見たかったよな……。
それか、その悪性の中に「仕方なさ」みたいなものが欲しかった。
そうしたところから、ストーリーに「共感」をしたい、と
私が物語に求めてるのってたぶん、この「共感」なんですよ。
分かる…そうなるよね、するしかないよね…みたいな。
それが欲しくて、そういうカタルシス得たさにやってるんだなって改めて自認した。
そんなどろどろした世界の中で
純粋無垢の権化のようなあざみが一輪の蓮の花みたいに(アザミなのに蓮に喩えるなw)光るんですが…、
その無垢さとか、善性のかたまりみたいなのは、それはそれでイラっとするものではあるんですが正直…とはいえこの世界観なので、必要かも、と納得してきたというのに……、
おまえもか、と。
いや~~~~~~~~~~
おまえもか~~~~~
え、じゃあ何か、最後のアイオープナーでセンター長があざみをべた褒めしてた(それ自体奇妙な感じでしたが)のって自分で自分を褒めてたのお……。
なんやそれえ…わら
善性が最後くらいほしかったよな……
あざみ=如月歩で二重人格?みたいな構造は正直よくわからないんですが(なので自作自演と捉えてます、)三重構造自体がよくない衝撃過ぎてどうでもいいです^^
何も誰も救われてない…
わたしplayerとして何してたんだろ……
復讐劇に付き合わされて、ていうか復讐してたのか…
ひとりの復讐劇、まさに「劇」に、巻きこまれてたんだなあみたいな。
誰にも共感できないお話だというのに加えて
何も自分が「明らかにできた!」「分かった!」という感覚が(ほぼ)ないのに、
ただ「(主要人物≒制作者に)騙された!」という感じが強くて、
私みたいな、「事実を明かしたい」と思って謎解きする人間には、ちょっときつかったです…。
・・・・・・
とはいえ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ゲームとしてはもう2000円以上は楽しんだ感じすごくあるので!!元はとれてる!
そうだここを忘れてはならない!!!!!
ゲームしてマイナスだったかと言われるとそんなことはなく!!!
もうこのキャラで続きとかキツそうだけど、同じようなテイストで出されたら買うかも!!!と思いました!
ゲームの手ごたえはなかなか良かったし、色や絵、音楽で醸す世界観は最高です~~~!!!!
うーんしかし
今頃共感とかベタ過ぎてやんないのかな……。時代って変わるもんな…。
おばちゃんはラストウィンドウでもやります。
あれ
黒沢のドッペルゲンガー「そっくりさん」はどうやって用意したんだろ。。。?監視カメラに映っていたよね…?
って、なんか他の方の解説見てたら、私が頭わるくてわからないだけなのかもとか思ってきた わら
しかしずいぶん理屈で詰めてくるな…リメイク前のアナザーコードみたいだ
不思議なこと(念視って能力とか)が、あってもいいと思うんだよね…なんでダメだったんだろ…。
うーん
頭がいい人が作った
頭がいい人にしか分からないやつなのかもこれ・・・
じぶんがざんねんだあw