私の一推し漫画『マロニエ王国の七人の騎士』が
2026年10月~NHKでアニメ化しますね!
上の絵の花はプルメリアだな…南国の花だ 今見てみたら6巻の表紙の折り込み部分の絵だった マロニエは『この漫画がすごい』に選ばれた時(2018年だよ)
一巻の表紙絵⇑を見て、
「あーはいはい、この中の紅一点(左上から二番目)が逆ハーレムね」と、
まったく見当違いな印象を持ちまして(笑)。
実際には、表紙の「紅一点」とわたしが勘違いしたキャラは男の子で、
しかもこの7人、兄弟。
「眠くない」「博愛」「暑がりや」「寒がりや」「獣使い」「剣自慢」「ハラペコ」
と、名前が特殊で、さらに名前から連想されそうな特殊能力を持っている。
(まるで絵本『
王さまと九人のきょうだい』みたいな)
この世界には国が8つあり、
彼らの生活するマロニエ王国の周囲を、7つの国がぐるりと取り囲んでいる。
夜の長い国、好色の国、寒い国、暖かい国、生き物の国、武力の国、食べ物が豊富な国――
兄弟は国の政策で、それぞれ自分の特色に近い国へと赴く……が、
そこで、様々ふしぎな出来事に巻き込まれ――
という、まあ、一見牧歌的な中世風ファンタジーっぽいつくりになっています。
絵柄的にも少女漫画だし、まあ、恋を描いてるんだなあ。と、思われるでしょう。
たしかに「恋」もあります。
何なら、一番魅力なのは、「人を想う気持ち」の描き方だ、と思います。
だけど、それを、
「恋」って言葉で簡単にくくってしまうのは、あまりにもったいない!!!
ということで、
『マロニエ王国の七人の騎士』の魅力を
①ていねいに描かれる「想い」
②力の由来と、世界で何が起きているのか?という謎
③創作神話
の、大きく3つに分けて、語ります!
《以下ネタバレを含む紹介となっています!!!》 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
①ていねいに描かれる「想い」 この作品、
兄弟一人一人について、順番にスポットを当てながら、
彼らそれぞれにとっての「大切な人」との関係や想いを、深掘りしているんですが。
兄弟それぞれのひととなり、その価値観がまずあって、
自分の持っているものに根差した傷つきや、自分にとっての大事なもの。それを癒したり守るものに、
相手が重なっている。
だからどの想いも、押し付けるものには決してならなくて。常に、包み込もうとしていたり、傷を癒すものになる。その表現が、すごく胸に迫ってくるんですね。
その関係は分かり易い「恋」になっているとは限らないのも大事。
それが、7人の兄弟だけでなく、旅を共にする仲間、向かう国の怪しい人々さえも、その価値観や想いをどこかコミカルな中に(時にシリアスに)しっかり描かれていくんですね。
たとえば、上で私が女の子と間違えた末っ子のハラペコ。 ずっと「可愛くなくちゃ」っていってて、ずっとあざと可愛いので、びみょうに眉間にしわ寄せぎみで見てきたwんですが、 「可愛くなくちゃ」のうしろには納得するしかない理由があって。 しかも、思いを寄せる相手、コレットは明らかに「可愛い」顔をしてない。目は点です。 だけど、だけどね、これ前にも書いたけど。 コレットは、可愛いんですよ。 これはハラペコのセリフだけど、読めば誰もが納得せざるを得ない。とおもう。 私、漫画の女の子キャラってあんま好かんことが多いんですが(この漫画の中でもエレオノーラがちょっと苦手…女性には人気ありそうなキャラだが)、 コレットを嫌いな人いる?いねえよなあ!という気持ちになってしまうレベル。 いやあ、コレットは可愛いよ。 あとそれまで嫌な奴として言及されてきた宰相の甥ジャスティスが、この回ではすごく、すごくいい。 これまで嫌な奴と思っててごめん。いやダメな部分もあるけどね。そこも愛おしくなるような描かれ方!! ……ってなることが多いねこの漫画!!! 好きだよ!!②力の由来と、世界で何が起きているのか?という謎
この作品のもう一つの魅力は
彼ら
自身の持つ力と、世界の様子。その、謎の描き方にあり、
けっこう壮大なミステリーみたいになってます。
たとえば、
最初に旅立つ長男「眠くない」は、「夜の長い国」の精霊たち(ほぼ彼と向こうの国の王族にしか見えない)に『夜』と呼ばれ。
『夜』とは、その国においてすべてのものが生じた源であるところのもの、信仰対象、つまり、神様みたいなもの。
ではなぜ、彼はそう呼ばれるのか……?
彼の父親は何者で、世界ではいったい何が起こっている(いた)のか???
この謎が、じわじわ解かれいく楽しみがあります。(11巻現在まだぜんぶは解けてない!)
けっこう、意識していなかったことが、謎の一部だった!みたいなことがあります。
こんなこと描いてた??と思って読み返したら、ちゃんと描いてたわ!みたいな。
これってそういう意味だったんだ!? とか。←多い。好き^^
隠しているのではなく、描いているけどさりげなすぎて気づかない。
してやられた!と思うけど、全然イヤな感じがしない。
丁寧に、描きたいことを積み重ねていってる感じがしてすごくいいです。
まあ逆に言うと、読み返し必須というか。
まとめて読むほうがいいかも! 今だよ!!!
③創作神話 3つ目の魅力。それは、
丁寧に線で描かれる、
それぞれの国特有の文化のようす。その生き生きとしたさま。
(絵がまずいいんだよなあ……。背景が効果的すぎる。しっくりくるし)
たとえば寒い国は北欧っぽいけど生き物の国はインカ・マヤ文明っぽいし、暖かい国はインドっぽい、食べ物が豊富な国は東南アジアっぽいし、好色の国はアラブっぽい。
そして、
国それぞれに異なる信仰の形があって、ちがった神(神々)が存在する。
これがまたすごくて。
もとになる神話がありつつそのままではない様子だし、
何より、この世界全体の神というものがあって、それが根っこでつながっている。
これはもう、
創作神話ですよ。
私が好きになるわけだよ。
描かれる国は、服装も町の様子も、自然も食べ物も、そして神々の姿も、みんな違う。
(とくに食べ物が豊富な国の神々は、どこからイメージしたんだろう、私にはわかんないよ!すごい!!)
すごく、地に足がついているというか、
だって
風土が違えば価値観が変わり、思想が変わり、よって神の姿も変わるよね、という
国の見た目だけではなく、文化をつくりだすものまで無視していないというか。
表面的でないんだよなあ。
地図で簡単に描かれた8つの国からは想像できないくらい、全部が「別々の国」としてきちんと描かれてる。
その国の人々が、ちゃんとそこで生きてる!
漫画見てるだけで旅行してるような気分になるくらい^^
自分はけっこう
岩本さんがこの作品で描く「神話」、その根底にある「思想」を、知りたい!という気持ちで読んでいます。
神話って、世界をある思想で読み解いたときに出来上がる形だからね!
どんなふうにこの世界を見ているのか、そうした価値観で何を伝えようとしているのか、
それが、この先も楽しみです!!
11巻のネタバレだけど あの烏が「運命を決める力」と呼ばれてたのすっごくグッと来ちゃった…。 神の力として、光や闇、炎、氷、植物や動物を操る力があるのは分かり易いけど、 そのひとつにこういうものを持ってきて、それをまるで暗部のように描くのは面白いなあと。そういうふうにこの世界を見ているのか!と。***
・・・ということで。
岩本さん独特の、言葉の用い方(←これ実はちょいちょいあると思う^^)、ちょっとコミカルな表現。(コミカル、ていうのもけっこう大事で、ときどき重たい展開になるのだけど、それをそっと包んでくれる読感があるよ)
そのなかに、さりげなく埋め込まれた「謎」が
じわじわと姿を見せ、解き明かされては、次の謎が見え隠れ……という
お話の展開そのものも引き付けられちゃうし、
きっと、あたたかい気持ちで終わらせてくれるだろうな、という信頼感があります。
何よりキャラクターがそれぞれ魅力的で、みんな好きになっちゃうやつ!!
暑がりとヒンヤリの関係とか熱いよな!!! オススメ!!!!!!!!
でも
この魅力ってアニメでどうやって表現され得るんだろう!!!という不安がいっぱいです・・・。
アニメが、この素敵な世界を、初めてのひとにもうまく伝えられますように…!