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この前の、
髪の黒=混沌=nwn(ヌン)
ってやつ、
中王国時代あたりの葬儀でやってたらしい「nwnジェスチャー」に通じてる、って書いてあったのですが、
そのジェスチャーが何かわかんなかったの、やっと
書いてある記事見つけた(同じ人のですよ)
黒髪を前に垂らして振り乱し、両腕をからませるしぐさ、みたいですね。
エジ語でnwnと書いて、うしろの決定詞がこのしぐさそのもの。
PTから用いられてるようです、フォークナーの辞書にも載ってる(し記事でも言ってる)。
黒髪振り乱しながら泣き叫ぶとか確かにとっても混沌。
古い宗教儀式という感じとってもおいしいです…。
混沌と一体になる、つまり混沌に「戻る」ことが死であるから、
そこからふたたび生じる、「生まれる」ことが再生。
再生のため混沌に戻る、そのための儀式だ、という説明ですね(前の記事を読んだ限り)。
混沌のイメージはやっぱり黒なんですねー、
でも混沌は創造の力を内包しているわけなんですね、特にnwnの混沌は内包してる。
セトとかアポピスのように、混沌・破壊という負の側面ばかりを強調した意味ではないのがnwnですね。創造以前、という方がしっくりくるかも。
(まあセトは創造の力こそ象徴しませんが、その破壊力から力強さを象徴しはしますよね。力強く敵をねじ伏せる。けれども、生殖能力はないんですよ。そこからは何も生まれない感がちょっとある。強く性欲は有り余ってるけど孕ませられない的な…(まあいつでも絶対そうとはいわないです…ええ)。そういうわけでnwnを同じ混沌という言葉でいうとずいぶん違うどころか逆じゃん!という感じはありますよね)
その後は口開けの儀式から全部「再生」しかも「赤ちゃんとなって母体から出てくる」を考えてやってる感、少なくともピラミッドテキストはそうでしたよね。その後は違うかも…?
死んだものがそのまま生き帰るというよりはもう一回生まれ変わる的なイメージじゃないですか。赤ちゃんにやることをやってるみたいな。
んー。その後考えが変わるのかな…?? あんまり読んでないので知らないです。
さいきんついったで
曖昧にまとめず原典を出すべき・・・という話が流れてくるデス。
確かにそうだなーと思うような、でも一般的にそう言われてる(あちこちでそのように仄めかされてる様子)のって出典とか示しにくくない…? って今書きながら思いました。
まあ原典の確認をおろそかにしていると言われればその通りかも(そもそも原典で読めてるものが少なすぎるのは事実)…。
セトのくだりはジュミラックでイシスを襲ってるとかそもそも種無しと言われてるとか(あ、その出典がどこかですよね。すみませんw)ネフティスとの間には子がないとかそういうあたりから一般的な認識と思っておりましたが、確かにきちんと確認していません。まとめられた説明を読んだにすぎないと言っておいた方が正しいですね。ジュミラックすら英語での「解説」しか見てませんもん。
いつでもそうとは限らないというのは単なる想像です。けど、古くからいる神なので、信仰地では(力強さから)肥沃を象徴していた可能性は十分ありうると思います。個性ってのは比較でしか出てきませんから、ホルスが有名になるとそれに比していろいろ強調される、オシリスが出るとさらにという感じになりそうな話です。あ、これ全部想像ですよ。
しかしここまで考えると面白いですよね、
支配者にあるべき「力強さ」をセトに譲ってるホルス。
いやもちろんホルスも元々力が強いしセトと一緒でも力が強くないわけじゃないんですよね、でもセトほど一貫して「力」の象徴とされるのが対としているってのが面白いですよね。
セトの役割はホルスに比べてちょっと複雑な感じしますよね。その「力」はときにホルスとともに王を支えるものであるし、ときにホルスに反する破壊と混沌を生むばかりのものであるし。ときにラーを守るものであるし。オシリスを殺すものであるし。イシスを襲うものであるし。
「対象あってこそ」という感じしますね。
古い神だといいましたが古くは逆に複雑な性質を持ってなかっただろうと思いますよね、だって対象がないもん。
キャラの関係ができてくるから個性ができてくる……創作と同じですよね――!!!
という感じで
原典をあさるのが第一だし、でもそういうのって文献研究してる人でもかなり限定してしか触れられない(厳密に考えれば考えるほど難しく時間がかかる)ので、そうした専門家がまとめたものをどれだけ読んでるかって感じですよね…。
まあ、本が読めない私は逆立ちしたって無理ですからねw たのしく気が向いたとこだけ見るよー
そしてああだこうだいってても結局本もまともに読んでない人間の言うことなので、そんなに意味はないよ!