昨日やっとタコピーの下巻を買ったので感想です。
いやもう思った以上にタコピーが可哀そうな話やったあああああ><
むちゃくちゃ泣いてしまったわ―――
以下、ネタバレです!
タコピーが地球なんかに来さえしなければこんなことには…
でもタコピーのおかげで、困難な子供たちの未来が繋がったので
すごいなー。とおもいました。
とにかく漫画家さんすごい。すごい技量だ―――
まず最近の漫画らしいというか
ものすごく残酷な現実を突きつけるような描き方するじゃないですか。
毒親のせいで壊れかけてる子供たちばかりで
親の身としては読むのがキッツいんですが(血だらけだしいじめひどいし自殺するしというのもあまり好きではなく。最近はそういう、肉体的な「残酷さ」を強調するものが多いなと感じています。苦手で><)
その中でもタコピーだけはずっと変わらないっていうか
背景がよく分かるようになるってわけではなくて
ただ目の前の人をなんとかしてはっぴーにしたい。
タコピーの考え方っていうのはものすごくわかりやすい。単純で。
だからこそ、同じ人が天使にも悪魔にもなるということが、呑み込めない。
漫画では、東くんがタコピーを、
馬鹿で無能だけど「優しい」と。
実際その一点でみんながどうにか救われる展開になるんですが
優しいというより誠実だなと自分はすごく感じていて。
分からないから分からないって言う(勝手に分かろうとしない)。
やってほしくないからやってほしくないって言う。
そして、なにもできないけど、ずっとそこにいてくれて。
(たぶんこれも、大事なことだったんだよね…)
そして、
それらが、はじめ、できてなかったから、
たくさん悲劇を生んじゃった。
まずその原罪(かな?)が、かなしい。
読み取りを間違ってなかったら、この漫画は
人を「救おう」とする事よりも
まずはお話をちゃんと聞こう?という、ものすごく根源的なところを言ってるようで
そういうところが好感持てました。
でも…
ほんとは「話を聞く」ってむちゃくちゃ難しくて
話を聞いたって、分からなければ誤解しちゃう。
タコピーがそうしたように、分からないで見当違いなことをすることってある。
馬鹿だから 理解できないから…
そういうふうに考えると、ほんとタコピーが不憫で。ないちゃう。
ママはお話をしないとって、言うけど……、
お話をする、してもらうっていうのは、ものすごく難しいことで…
時間がすごくかかるし…
信頼関係がないと難しい。
タコピーが早く事を運ぼうとしすぎたのが問題ではあったけど
お話する、っていう、簡単そうなことが、実は一番難しい。
そしてきっと、書いてる通り、一番大事なんだろうなあと、
そういうとこがむちゃくちゃ響いたですよ。
タコピーが ひとりにしてごめんねって言って
しずかちゃんが思ってたこと全部吐き出せて
やっと、解けた…っていう。
一番の奇跡ですね
この瞬間があれば、変われる。
でも、なかなか、起こせないこと…。
しっかしあれ
東くんのお兄ちゃんがすごすぎてすごい
でもそう人もいるよね
同じところから生まれて、同じように育てても。
頭のよさとかだけじゃなくて、人格からもう違う。
でもとにかく、そういう人がいてくれて、その隣から少しずつ救われる。
話しさえできたら。
東くん最後はお兄ちゃんを名前で呼び捨てにしないで済んで
無理に同じところに立たずに、甘えていいんだって思えてるし
母親に対する執着も薄れて しずかちゃんに声かけずにいられたし…。
いやー・・・でも
あれだけこう
残酷描写が際立っていて
その対比で可愛くて単純すぎる生物があったから
よくない想像してしまってたよね まどマギ的な
タコピーが闇落ちしたらどうしようとかおもって。
でもほんと最後まで誠実で
どうにかしたいとおもってて
でも「やっと」、「どうにもできないと分かっ」て。
対話することの大事さを描くなら
こんな残酷な表現する必要はなくて
そういう意味で、えっ…という最後ではあるけど
でもこんだけ残酷に描いたからこそ、「当たり前」が大きく響くところもあるので
漫画の表現すごいな……というのが一番の感想です。
ハッピーママも悲しんでるだろうなあと思うとなんかやるせない
タコピーだって生きてたのに
馬鹿で役に立たないかもだけど
いっしょうけんめいだったのになあ・・・。
うーん私にもタコピー欲しいです
いっしょにいておはなしきいてくれるかわいいやつ
にゃんこください!!!
はあああそうしてにゃんこがなくなっちゃったこと思うと悲しすぎるー
むしろわたしこそが
保護猫をハッピーにしてあげるんだっピ―とか言って
にゃんこが本当に欲しいものも分からずに勝手にいろいろしてしまった結果なのじゃないのか―
という思いもあって、タコピーが他人ごとではないんでしょうね。