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ひとりごと

映画『金の国水の国』感想

ナンをお持ち帰りして車運転しながら食べてました。おいしかったー

 というわけで映画『金の国水の国』見てきました!
 普通に楽しく見ました。どの声優さんにも違和感が全然ない。
 ルクマン(犬)とオドンチメグ(猫)の声優さん同じ方らしいけどすごい。人がやってるの!?
 内容はですね、ところどころ原作の絵そのものを忠実に使ってるとこもあり、原作へのリスペクトを感じます。
 でも設定はちょっと変えてますよね。映画公式でも言ってたけど(←ツイッターフォローしてた)

 まずA国とB国に、明確な固有名詞つけるじゃないですか。
 もうその時点で、ちょっとシリアスよりなんですよ。
 元々なんかてきとうなノリの、ちょっとした昔話、みたいな感じで始まってる原作ですが(神さまみたいなのが魔法のステッキ持って出て来たり)、
 そうじゃなくて、もうちょっとリアルに寄せようとしてる
 この、「リアルに寄せる」ってのは、すごく感じました。
 あと、分かり易く補うということも気を付けてくれてました。

ネタバレしそうなのでここから隠します

(つづき)

 原作にリアルさを足してる。
 だから内容も所々、原作より深刻かつ現実的に描こうと、変えてる感じがしたかな。ちょっとだけど。
 まあ個人的には、
 原作は「てきとうなおとぎ話」だと思って軽く入ったら、意外に現実的な部分があって、そこが刺さる。みたいな、
 ゆるゆる世界観(戦争とか敵対とかそういう描写もシリアス過ぎない)だからこそ、心情のリアルさがその対比で大きく見えて、ぐっとつかまれる感じがあると思って、
 だから、
 映画では背景(絵のことじゃなくて、原因や環境の描写や説明)を原作よりリアルに押し上げた結果、そこの高低差がなくなって
 心情が、描いていることは特別なことではないので、そこが響きにくく感じちゃったです。
 いやでも悪いわけではなく、ふつうに良かったくらいの。
 映画にするならこれはしょうがなかったのかもしれない。そういうことは素人には分かりません…。

 最後のあのなんていうかある意味とんでもない演出も、あれ好きなのでCGで同じのコピペするとかだったらおもろいなあと思ってたんですけど、無くて、ちょいがっかりしたなあ。
 なんでやめたんだろ。著作権??とかそういう何かなのかなw ならしょうがない。
 リアルでないから消したんだとしたら、とても残念だなあと思う。
 なぜって、そういう「非リアルさ」にクスッとして、あまり構えないで見る、からこそ、二人の心情や思いやりがぐっと引き立つと思うから。

 いやなんか難しいですよね。
 私もどうしてこう感じるんだろう?と思って考えた結果こういう結論になっただけで
 原作みるだけでどうしてこんなにイイと思うのか分析しきれなかったし。
 不思議な感覚のする漫画だよなあとよく思っていますが、岩本さんの。
 何が読んでて心地いいって、リアルに描き過ぎないとこかなって思ってきた。
 重くしすぎないというか。
 社会的な、環境の重さみたいなものを取っ払ってるなっていうか。描いてもそこまで重くないというか。
 どっちかってと心情のほうが丁寧に描かれて、ずっと重く感じる。
 これ、環境をそこそこ重く描くいてたら、特別響かないような気がしてきたかも。
 ほんと別に特別なことを描いているわけではないと思うんですよ。
 でも響く。のは、演出や表現のしかただろうか、と思って。うん。
 そういうところなのかなあ、と、なんかしみじみ思いました。

 いいところもあったので書いておかなくちゃ。
 映画でよかったのは、丁寧に説明がされていたこと。
 えっとムーンライト=サラディーンさんとナランバヤルが晩餐を共にするとき、水路を引く話になるんですけど、たしかに原作読んだ時、よくわかんなくて何度か読み返した。岩本さんときどき、あまり丁寧に説明しないことある。
 でもそういうのは読み返せば理解できるんですよ。そういうとこ、無駄がない感じで私は好きなんだけど(実は書いてあったことに気づく感じもなんか楽しいし)。ただ、映画で一度しか見ない前提だと、たしかに説明をもう少ししたほうがいいなって。
 そういうとこは、映画見る人のこと考えて、丁寧に作ってくれるなあと思った。

 絵とかは素敵にきれいでした。
 あとナランバヤルとサーラが最後に一緒に追手から逃げるところ、設定足してたけど、
 あとそこの演出は、そういう理由を足すことで、より緊迫した雰囲気を出していたと思うし。ちゃんと理屈を考えて見るのなら、こうしないと納得いかない部分だったかもなと思う。

 いやーむずかしいですよね。
 映画にするなら、「適当に」雰囲気でどうにか持って行くみたいなわけにはいかないとこもたくさんあるだろうし。
 私は元々原作厨的なとこがあるので、つい厳しくいろいろ言いがちですから・・・
 初めて映画でこれを見た人はどう思うんだろうなあ。
 
 漫画読んで自分が考えていた「間」とは違う、みたいなことも、映像化するとよくありますよね。こういうのは個人で違うだろうし。
 いやしかし声はすっごいどれもぴったりでさーー
 ナランバヤルのお姉さんすげえ良いよなあ。声聞くとさらにいいっていうかかっけーよなー。なんか心に残ってしまった。
 族長の声もぴったりだしピリパッパも…てかなんか聞いたことある声だし(声優のことはよく分かりませんが)
 よくアニメ化すると声で躓くことがあったけど、これはそういうことが全くなかったです。全部いい。もう本当に何の文句もない。
 全体的に分かり易く丁寧に、ってしてくれて、ほとんどのシーンが違和感なかったので。そのままスッと見れちゃったよ。
 冗談っぽい顔の所はうまくそうしてくれてたし
 ・・・そうそうライララさんの声もけっこうピッタリじゃん!って思った。正直声の想像できなかったけど、聞いてみると、あれしかないな!って思う。すごい!!

 まあそういう感じで
 ガッカリとかでは全然なくて、ふつうに楽しめました!
 原作がそもそも素敵ですからね。ええ。


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