はいクリアしました。
『ファミコン探偵倶楽部 笑み男』 です。
自己紹介↓
ファミコンが出てきたころに小学校入学した世代。
今月はオホーツクのリメイクもありますねわくわく。
自分は古いAVGの名作はやってきてますが、そんな広くはやらない方で、あの『かまいたち』のようなサウンド(orビジュアル)ノベル系があんま好きくないです。逆転裁判大好き。大逆転至高。検事もやる。キャラ強めのが好みっぽい。
ビジュアル美化やボイスなどの効果をけっこう余計なものと思ってる古のひとです。
ファミ探は大人になってからSFC(かきかえ)の後ろ~でハマり、ディスクの消えた~をやり、いいなってなったです。リメイクもやったよ…。評価はまあ…という感じでした。
で、今作については、あんまり大きな期待はしていませんでした。リメイクの雰囲気が好みでなかったためと、間空いての新作ってコケることが多い印象あるから…。
期待5割くらいでやり始めてます。やってるうちに上がってくれ、と祈りつつ。
一日休みだった昨日と、今日の半日くらいでクリア。
もっと詰めてやれば、丸一日でクリアできるかもです。
そろそろ半分…いや2/3はいったかな?と思ったところで
「終章」と出てきて、
えっ!まだ分からないことが多いんですが!?
情報取り損ねてるかも…
とか、おもっていたんですが…
いや最後の展開たしかに怒涛!
だけども まって???????
というかんじで。
はい。
では全体的にどう感じたかをざざっと。
↓
●難易度は低いです。
とても親切に設計してあって、色で重要な部分が分かるので、ぱっぱと進められる感じはいいです。
しかしそうと思えば、つい連打していてなんて言ったか分からないとか(もちろん前のセリフを確認する機能はあります!)…。
ファミ探らしい「文字の直接入力」は、その場面が増えていてとてもよいです。そんな難しくないですが。
●ストーリーは、「複雑複雑」とあゆみちゃんが言ってますが、複雑というか…ですね。下に詳しく書くですよ。
●キャラはとってもよいです、分かりやすいし、いいアクセントになっていて。
おなじみの、が出てきたり、前出た人がいたり、シリーズやってきた人とかリメイクやった人が「あっ!」と思うところがいくつもあり(気づいてないとこもあるかも、ですが…ちょっとした町の人のセリフなんかからも垣間見えたりしますよ)、そこはファン(?)としては気持ちよいです。ありがとう!
●音楽はいいです、違和感を覚えたところ全くないです。
●絵は、Switchリメイクが大丈夫なら問題ないと思います。
個人的にはなかなかこう、すっと入ってこない絵柄なので(好みの問題です)あれですが…でも、丁寧だし、新しいキャラの雰囲気とか良かったです。
ただ全体的に丁寧すぎて、けっこう動かしてるので、「中途半端なアニメ」に見えて、逆に不自然に感じることが多いというか(私アンチなんですよね動かしすぎるやつw)。そのせいで大事なところが引き立たないなと感じてます。あと演出が古い。前も思ったけど改善しなかったなあ…これファミコンやスーファミ時代にはなかった演出の話ですよ、わら。
しょうがないところもあるし、絵の丁寧さから誠実さとかはすごく伝わってくるので難しいんですが、とにかくセンスがあんまり……ううう。で、でも好みだからこんなのは。いいんですよ!
●ギャグっぽい表現を意図的に増やしてるらしい
正直いる?とおもってますけど… いるのかもしれないのでそのへんは。わからん。
で、結局どうかっていうと、
クリア前まではなかなかまあまあいいかも楽しめてるかもって、思ってたんですが
くりあするあたりから、ていうかそのあとからもうもやもや^^^^^
あかんでこれは。。。。。。
ということで、
ここからそのへんについてネタバレ込みで話します。
クリアした人にはまあ分かるでしょう何が言いたいか(笑)
ここからネタバレです。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
なんでやねん。
アドベンチャー、謎解きゲームを買ったんやで。
なんで、肝心な謎のひとつを、アニメーションで延々見せられとるん???????
なんでこれを、私の手で解かせてくれない???????
ゲーム、特に謎解きゲームの肝である、「謎を自ら解く感覚」を、なんで奪うの???
なんか、どうやら他の方のレビューとか、開発者インタビューとか見ると、
この笑み男の背景みたいなやつは、なんだろ、ちょっと挑戦というか、
「普通やっちゃいけないこと」ってイメージなんですかね。よく分かんないんですが。
でもやっちゃってる、これはでも本編に入れるのは良くないかもって配慮なのかも、というのはなんとなくわからんでもないけど。
あとまあ、これキッツいって人は確かにいると思うけど。その配慮としては大事なのかもだけど…。
そもそも
どんな人にもその背景とか理由とか原因があって当たり前で
それを知っていくのがこういうものの醍醐味なんじゃないんすかね…よくわかんないんだけど。
うーん、なんか
空木先生が説明するんだけど、
すごくこう、前置きが周到というか、「こんなことは到底許されることではなく、擁護するつもりもない」みたいなのを何回も言ってきてウザ…いやあの。なんか、善人くさいというか、よくそんな他人事で正しい位置から見てます!みたいなアピールしてくるな??みたいな気分の悪さがあった(何かそういうのが嫌いらしい、自分が)
いうてでも
心寄せてるとこう、立ち位置的に問題があるんだろう。会社的にも…。
そしてなんかそうやって、「推奨してるわけじゃないよ、ダメ絶対だよ!」ていい子に言いながら
でもこうなってしまうことって責められるのかな…?みたいな(正直これだけでええやろと思う)感じをちょっとだし……、これがおそらく「問題提起」なんだろう?けど?? ??
でも、いうて
説明はついていたけど、顔を実際にホラーみたいにしてしまう必要性ってまったくなかったと思うので、
あーそういうホラー好きなのね…。という、これやりたかったんだよね絵面的に?という感じも見えてしまって。
いやそりゃいいんですよこのゲーム半分そういうコンセプト持ってるから。
でもだからこそ、伝えたいことの半分がエンタメみたいに見えてしまうのは残念。
そういうことに関して考えてほしいと思うとき、このシリーズの、しかも軽いノリで半分くらい流してるようなもので、すべきなのかしら?みたいな疑問と、
なによりも、
こんな大事なことは、本編でやれや!!!!!!!!
という気持ちがすごい。
いや大人の事情でできなかったのかもですけどね。
今頃むずかしいですからね。
でも
問題提起したかったとかはおいといても、
この事情が分からないと、えーと 殺人事件とかの問題って解けないじゃないですか。
「どうして?」の部分がここにあって。
それも、関係ないかもって思わせてることあったけど、結局これしかないじゃん、解くべき謎。
え、お兄ちゃんの失踪事件の謎解きが主題なの?まさか、でしょ???
と思ったけど事実はそのまさかなんだよね いやーーーーーーーーーーーーー
もう一つ言うと
一番初めの「死」の扱いがそれなのマジでどうかと思うんですけど
私あの死と真相の扱いはちょっと納得いかないかも。
たしかに友達の男の子はそう言ってたけど
先生の「気にしてなさそう」と、友達の「気にする人だ」の五分五分しか情報なくて、どっちか判別つくとこある? わからん・・・し、関係ないじゃん、だし、最後に泣いてる生徒を慰める先生が「先生として未熟だった」みたいなこんな絵でさ、冗談にしか見えん。マジこっちの方もうちょっと真面目に考えろ??? 私ほんとに気にしてない=好きな女の子と同じ学校行けるしラッキーみたいな思考かと思ったわ。
自殺も重いのにこんな、つけたしみたいな扱いでええんか。
思春期はわかりませんねみたいなのでええんか…。
あとねーーー
久瀬刑事ね、
もうちょっと刑事らしい活躍してからにしてほしかった。
ただのダメな人だよあれじゃ… 敏腕っぽいのは雰囲気だけって印象だよ。神原刑事はよくこんな人慕えたな⁉ 神原刑事は意外にしっかり刑事っぽかったので、最終的に、なんでこんな人を尊敬してたの???という感じに。もっと一度ちゃんと事件解決してるの見るなり、話で聞くなりしてからのほうがよさそう。それで、今回はちょっとおかしいみたいにして欲しい。これだけじゃあ、あんまりにひどい人柄。
でも神原のキャラはすごく良かったし、うまいことはじめに出した情報使ったなという感じ。あそこはスッキリした。
正直、下手、なふりして実は肝心なとこでうまくいく、の方かと思ってたけど(絶対なにか絡めて来るとは思ったよ、気持ちよく回収してくれてありがとう!)、下手なお陰とは、それも良いよね!
しかし謎が多いんだけどなんで久瀬刑事はあの場所分かった???
モーターのご夫妻への報告には行ってほしかったぞ。
あーつまり
私たちもそうなるかもしれない。とか
そういう、「仕方がなさ」みたいなのを感じにくかったよな。
いやでもそれむずかしいと思うけど…
せめて、笑み男の発祥は自分で取材に行かせてほしかったわ。
もっと淡々と描くのでもよかったと思うんよ、そうしたら勝手にこっちで重さはかって、勝手にいろいろ想像して、感情移入するから。
そして、そこから、事件の全容が見えてきて、
謎を解いた爽快感を覚えることができるというのに。
最後まで、お兄ちゃんどうなったかとか分からんままで
(あの状態で、さらわれていなくなったから一緒にいるって想像つく??あり得はするが決定打がないよな)
最近よくある「大事なピースを最後まで隠すことによって、最後まで解けないようにする」パターンのやつでした。
これをどこで出すか、なのに。
出さない。分かるわけない=爽快感がない。
いやでもさ、難しいんだろうなあ
わたしは先を想像しながら楽しむタイプなので、勝手にこの先こうじゃないかって想像してて、 つまり、
笑み男はお兄ちゃんだと思ってて
お兄ちゃんは妹助けるためにあの都筑(何らかの理由で妹=久瀬刑事と接触した、家に入れた?)を殺してしまって(それが残った血痕の理由)
そのせいでもう気が狂っちゃって記憶もなくして、ちょっと何か違うことを正しいと思ってやってるとかで
それを久瀬刑事が気づいて、だから証拠隠滅する(ネクタイ?でも何でかは想像つかんかった)し
最後は自分の手で殺す…とかやつだと思ったんよ。
え、そのほうがよかったくない?
どうしようもなさがあるじゃん。こうなるほかなかったよねって思えてさ。
笑み男の話はそのままあって良くて、
都筑はそんなつもりなく、泣いてる幼い女の子を普通に励まそうとしただけでも良かったじゃん。もともと顔が醜くてとかでも良かったよ。そのせいですごい怖がられて、助けに来たお兄ちゃんに勘違いされて殺されるとかでよかったくない。
うーんでもやっぱ悪い犯人はいなきゃいけないし
探してた人は見つかって幸せにならないといけないんだな。
大人向けの作品じゃないならそれは仕方がないかも。
つまり
一度でも犯罪を犯したものは狂っていく、ということなのかな。…。なんか悲しいなそのメッセージは。
いやよく考えると多分、
精神の問題で犯罪犯す人だってそうなる理由があったりするんだよ、って事かも。
そして、挑戦とかタブ―みたいなのは、こういうゲームの犯人に、そういう人を持って来る事かも(それは実際ダメだろ)(何でダメかって、推理のし甲斐がないからです。ゲームとして悪手だなって思う。だって理由なしにできるもんそうしたら。推理で理由がないなら証拠で積み上げなきゃだけどこのゲームはそういう方向じゃないしな…。あと、納得感得にくいです)
それについてをテーマにしたいんなら、途中からでもいいので主軸をしっかりそこにもっていって、プレイヤーにその心情を丁寧に体験させて理解させないといけないと思う…。
とにかく心を寄せる準備がされてなかった。
アニメで表現したいならそれでもいいが(言うてこれゲームとして出してるよね??? なんでゲームで出した? アニメ作ればいいじゃん)、アニメにしなきゃいけない理由も私にはよく分からず。
個人的にこういう、どうしようもない話みたいなのは、むしろ嫌いじゃないんですが、
アニメで表現するとき、ふつうに事実っぽいものをそのまま描いても、心に響かないと思うんですね。
ていうか実際、アニメにするには演出の力が不足していると感じたっていうか、特に胸にきた部分がなかったんですよ。あーこの顔見せたかったんだ―くらいだし、それゲーム内で演出として入れる手はあったしそのほうがインパクト強そうなのになあと。
(いやそのインパクトが強いから入れられなかったのかもだけど。それならでも後からアニメにしたって同じでしょ)
(それか…申し訳ないんですが、絵柄的に「恐怖にかられる表情」の表現がほぼぜんぶ引っかかってしまっているので、それメインに見せられると入り込めなかったのかも…。しわの入れ方…><)
で、
この作品は、このアニメにした部分がごっそりなかった時、
推理ゲームとして、最終的な結論がどう見えてるかな???
はじめの、たったひとつだけ起きた現代の死については、なんと、最後の最後に自殺だったと分かったらしく。
(これも推理のし甲斐がないやつ…しかもほとんどその情報を精査する機会がない。ずっと何やってたんだって思うわ。実際⦅途中ちょこっとだけ触れたにせよ⦆、最後にぽろっと、実はそうでした、みたいに言ってくる。え、そんな扱い?)
それとは関係ない方が主題だったみたいで、
でも、一番主題っぽいあの「笑み男」のほうは、あとでアニメにして説明全部した。自分でほとんど解いてないんですけど。
じゃあ本当には何が主題になっているかというと、
『久瀬刑事の兄の失踪事件』なんだよね。
なんでいなくなってるのか、どこにいるのか、を、追いかけ、解決する話になってる。
これが本編なんだ…??
ちょっと分かりにくいんですが…。
まさか失踪事件をメインに追いかけてるとは思いませんでしたよ…。それも関係ありそうくらいの認識で、私はずっと佐々木君の死の真相を追ってたんだよ…。
それが、実は、笑み男なんて一切関係なく、18年前の事件を(犯人とその周辺にいるだろう人(兄)に)想起させ刺激するために、久瀬が現場に手を加え、捜査をかく乱した結果ああなった。
つまり、刑事という立場の人間が、彼の死を道具として利用した、ってこと?
やばいよこのひと。いくらなんでも。
「職を辞して兄と三人で暮らしていきます。」そうか、めでたしめでたし…
じゃあ、ねえだろ???
あんまりにも、佐々木君の死をないがしろにしていませんかね…???
びっくりなんですが…。
最後の展開で一気に評価が奈落に落ちた人物ですよこの人。
(刑事じゃなかったら、ここまで嫌じゃなかったと思うんだけど)
この人自身に感情移入ができないので、物語に感情移入ができんで終る。
ていうか、途中まで感情移入しかけてたのに、最後何やったか分かったところでもうドン引き。あー…。
神原君は良かったけど、先輩に関してこちらから指摘する所(最後の方)では冷静さを失ってて、まあ好きならそうなんだろうけど、刑事として冷静に考えられないのは見ててガッカリだったよ。
ネクタイがあるとか正直怪しいだろ。そこは認めながらも、顔つきが険しくなるとか、必死で弁明してる自分に気づいて焦るとか、そういう反応見たかった…(注文が多い! だってすごくいいキャラだったから、この部分もったいなくてさ)
でも、人柄がよく、その人柄を生かした捜査をしていてとても説得力があるキャラでした。良いキャラ!!! 素晴らしかった!!
どうしたらよかったのかなあ。
笑み男が最終的に、誠に情が移ってて…それを分からず何か拗れて勘違いして(でもそう見えるのも仕方がないような形で)久瀬刑事が殺してしまって…みたいな展開でもあればなあ。
なんか、感情が置いてけぼりだった…。
ただ悪いやつがずっと悪くてついに殺された。
そうなった理由は明かされるけどだから何という感じになってしまった。
あととにかく佐々木君の死の扱いがひどい。これマジ引っかかる。
ずっと、笑み男の真相を隠しかく乱するために、こっちも曖昧にして、エサみたいにずっと目の前につるしてる感じ。
真相知った今となってはただただ気分が悪い。
こっちの死についてももうちょっと考えてほしいわ。事故死ならまだ飲み込めたかもだけど(しかし手法がズルいなという感は否めない…プレイヤーにヒントをちょこっとしか与えないでいるから)
あとは、うーん。
久瀬と神原の結婚(?)も唐突に感じたし、なんか、そうだな、
ボリュームの問題もあるし、前後編で一作として出してもらって、
前半にもうちょっと分かりやすい殺人事件で、久瀬の敏腕刑事っぷりと、神原が彼女を慕うことになる理由として何か一つ仕込んでもらって、
後編がこれ、だったら、
もうちょっと久瀬のほうに意外さとか、(真面目ですごい刑事なのに兄のことだけ冷静になれないみたいな)人柄を納得してできたかも。
あと言いたいのは、
「探偵だから教えない」みたいな“リアルさ”は、こういうゲームで一番不要ってコト。
リアルって、時にいろんなものを殺しますよ。だから創作にはうまく「ご都合」をつけなきゃいけないものじゃないですか。それは、伝えるものを伝えるための手段なんですよね。
今回本当に悪手だったと思う。
このシリーズ、時代もあるけど、この主人公のけっこう強引な性格が、真相を明らかにしてるとかそういうこともあって、
今回久瀬が邪魔するのは理解できるけど、もうちょっと鎌田あたりがちょろっと何か流すとかしてくれればよかったのに。
ゲームとしての楽しさを、「リアルに寄せること」が全部奪ってる。
リアルって、こういうときほんと無駄だから!!!!
それか、プレイヤーに謎解きさせる気がなかったってコト…?
もしそうならシリーズで出すのはやめてもろて…。
あかん、考えれば考えるほど腹立ってくる(笑)
絵をいっぱい動かしたり、全部にボイス入れたり、小ネタをたくさん挟んだり、
そういうことをする余裕があるなら、
主軸となる部分をもうちょっと検討してもらえたらな…。
(そのへん全部なしにして値段下げてしまえばこんなにいらいらしてないかもw)
そんなかんじで・・・。
うーん。オチ以外の流れとか感覚はとても良かったんだけどなあ
ほんと、最後にいくまでけっこういい感じでやってたんだよ。それ自体なかなか難しいことだと思うので、ああこれは買ってよかったよって思ったんだけど。(言うて、進んでる感はあまりなかったですけどね…まさかこれで終るとは思わなかったので)
終わりよければ、と同じく、
終わり悪ければすべて…な感じです…残念だなあ…。