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ひとりごと

アナザーコード・リコレクション 記憶の扉クリア

つづけて『記憶の扉』も一気にやっちゃいました。
 とちゅう、「え?え?」て思って何度もここに書きたかったんですが我慢したよ。
 ネタバレの欄(下の方)で書くね。

 アナザーコードリコレクション『記憶の扉』の感想。
『2つの記憶』の感想はこちら
 wiiの「アナザーコードR」play済みです。
 発売時に一度やって、以降やってなかったのであまり覚えてなかったです。

●終わってみての感想
 ひとこと、はっきりお伝えしたいのは、
 「物語に変更があります」。
 
 大まかな部分は変わっていないし、
 伝えたいこと、主題もたぶんそのままです。
 多分むしろそのために、つまり主題をもっと丁寧に伝えようとして(というのは『2つの記憶』のときにもみられた傾向です)、変更を加えたのだと思います。けっこう大きいと思うけどこの変更…。びっくりした。
 でもとても良かった、と個人的には思います。
 ラストの印象がだいぶ違いますが、今作のほうがいいです。

●Wiiとの違い
 ということで一番は、お話の筋がちょっと違う。最後のほうとか。

 あと前のやつのをちょっと見てみたら、
 人物のデザインがだいぶ変わったかも…。
 おかげで特徴が明確で区別がつきやすくなったし、性格も、分かりやすくはっきり分けて描いてるなって感じた。断然こっちがいい。
 アニメっぽい表情になったおかげで、感情も伝わりやすい。前のはふわふわしてて感情が読みにくかった。2Dのいいとこ生かしてる。
 (実は登場しなくなった人物や名前が変わったのもいたみたいだけど、覚えてないし気にならない程度でした)

 ライアンの印象がまるきり違うのに一番初めに気づいたし戸惑った。これは後述。
(言うて、実はそんなに変わってないのかな⦅立ち絵を見比べながら⦆…ただ個人的には印象が前のと真逆になった)
 
 あと気難しそうなおばあちゃん、ボイス付きの会話になると声質が優しげになってキャラ変かと思ったら、ふつうの短い会話では変わらず気難しくて戸惑うwどっちだよw
 「意外に悪い人じゃないかも」って感じる気持ちよさをくださいw 今頃流行らないのかな…。

 自分は覚えてなかったけど、マシューの性格が(顔つきも)むっちゃ明るくなってる。ということがわかった。

 てことで、『2つの記憶』でもそうでしたが、全体的にキャラが明るくなってますよね。作品全体が軽く感じるかも。
 でも特にこちら『記憶の扉』は、前は深刻な印象の割に荒唐無稽なこと言いだすかんじがあって、気持ちがついていけなくなってましたが、新しくなって印象は逆になりました。つまり、軽い感じで流れるわりに最終的にけっこう深刻そうな話になった。こっちのが好み。
 なんだろ ファンタジーであることをどうにかサイエンスで理屈づけしようとしてたのが、ファンタジーで綺麗に割り切ってきた感じ? まあサイエンスっぽさは消してないけど、無理やりっぽくしすぎるのはやめたなって思う。


●気になった点
 Wii版を一回でやめたのは、操作周りがもっさりしててめんどくさい印象が大きくて、2回もできなかったんですよね。移動とか、調べることとか、「しなくていいのにできる」という自由度が悪く出てる感じが強かったの。椅子調べたら「椅子だ」とか、分かっとるわ!みたいな。「そこには何もない」とか、なら調べさせんなよ!みたいなイライラがくり返される感じのw
 そこが、まあかなり改善はされていたけど、ちょっぴりは残ってるなと思った。
 まあでも前に比べたら全然…。前の見てみたら、物語の展開も、こういうの必要?みたいなの多かったけどさ。今回は、心情やキャラクターを理解するためだって分かるものが多かった。

 あと、仕掛け解きが、ほぼ鍵の開錠なんだけど、
 私は面白くなかった!
 ボタンあれこれ押すだけじゃん…めんどくさいイライラする…リズムげーやる人は得意なのかな?
 まあこのへんは好みなので…。
 時計のとことかは、ちょっと頭の体操する感じで楽しかったですが^^
 前のも、解錠ばっかしてた気はする。前はでもwiiの特別な機能を体験させるためだと納得できたけど、今回はそうじゃないので、もやもやが勝ったのかも。

●良かった点
上の方にもう書いてしまったけど
 キャラのデザインで明確に個性を出していること、
 物語の展開が明確であること等。
 『2つの記憶』でもそうでしたが、主題をより明確にするための、大きな設定変更も、私はこれ素晴らしかったなと思います。感情移入がすごくできた。前作はけっこうもやもやしたもんなあ。
 前のがちょっと雑な作りだったというのもありますが、丁寧に改善されてる印象があります。かなりストレスなくできた。
 
 ほら、はじめのバーベキューで、アシュレイがひとりきりで気まずすぎる感じになるじゃないですか。
 あそこ、前作はなんとなくイイ感じに見せてるんですよ。アシュレイも「楽しかった」とか後で言ってて。
 でもそうじゃなくて、あそこでplayerも「くっそつまらんこんなバーベキューに呼びやがっておやじぃいい怒」ってアシュレイの心情と一致できるのすごい(笑)。
 この、娘と父のうまくいかなさと、ちょっとすれ違いながらもお互い想い合って、ちょっとずつ近づいていく、これがこのお話の主題のひとつですから!
 以前は、そういうの描きたいんだろうなあと端々に感じつつ、なかなか伝わらずこっちの心情もバラバラでもやもやしたもので…。
 
 さてではそろそろネタバレ行きます。
 ネタバレしたくてブログ書いてるんで!!!
※ここからネタバレです





 いやーーーーまじで
 ライアンがあまりに違う印象でびっくりしたの!! 聞いてよ!!!
 ほとんど覚えてないながらも、ライアンの印象はまあ覚えてたので(重要人物だしね)…。
 だってさあ、
 彼の印象って、ちょっと理屈が前に出すぎて感情の理解できない、綺麗な青年。て感じだったの。
 理屈だけで生き過ぎてて感情分からない人が暴走しちゃった…あーあ、くらいの印象で終る話だったのよ前は。ただ変な人に絡まれたみたいな。初対面ちょびっと不思議な感じながらもいい人かなって思ったのに…ていう。
 ところが!
 このリコレクションのライアンたら、まあいきなりもうきな臭い。全部が灰色!綺麗さがない!色がない!
 もともと感情薄い感じだったけど、ここまでなんか人間味がない表現はじめからしちゃって大丈夫!?みたいな。

 人間味のなさを気にしているところに、監視カメラみたいなのがわざわざ意味深に動くカット入れてきたから、
 え、待って待って待って??? まさか、今回は「人じゃない」とかあり得る…? と。
 いやもしそうだったら、それは、面白いかも・・・って、おもって。
(登場2度目で疑いは濃厚に)

 記憶の話なので、なんだろ、誰かの記憶をどこかに保存した結果、それ自体が自我を持っちゃった話かなって想像できたので、
 正直、記憶を書きかえるとか話より「ありそう」で面白く感じてしまったw

 まあ実際ありそうかそうでないかとか正直分からんし
 厳密にいうとどういうことなのかもよくわかってないんだけどw
 「人間じゃない(肉体のない)もの」が人間を利用して「”生き”ようとした」としたらって思うとわくわくできちゃった。

 実際はもうちょっと丁寧で、
 自分が「生きていた」ことを知っている人を、生かすことで、自分の存在を明確にしようとした、という感じかも…?
 それはかなわなくて、でも、想定したのとは別の人が「生きていた」ことを知ることになって。
 記憶に残っていれば、その内で生きられる、という言葉を、
 サヨコからアシュレイに送られ、アシュレイからライアンに送られる。
 決めてほしいところでしっかり決めてくれて。

 ライアンの背景も丁寧で、より共感しやすく描かれてて。満足度高かったです。よかった。
 人間味がない。って言ったけど、最初の印象と最後の印象は、Wii版とは真逆です。
 あっち(Wiiで)は、はじめいい人と思ったけど、なんだこいつ人間か?って印象で終った。でもこっち(リメイク)は、はじめ人間味ないな―だったけど、最後には、こいつ人間じゃないのにすごく人間らしい…って思ったもんね…。ないちゃった。人の身勝手のせいでさあ。

 こっちを見てしまうと、なぜこう(アナザーの実験のせいで死んだ、という展開に)しなかったのかとむしろ不思議に思う、くらい、綺麗にはまってた。
 そのせいでサヨコがこの研究から手を引くことになった、というのもすごく説得力あるし。
(忘れてたのでチェックしたんだけど、前は記憶を消されてその復讐で、とか言う理由だったのかな…共感しにくかったかな。
 なんだろなあ…。心がない=悪。みたいな感じに受け止めてて、そういうのあまり好きでなかったんだと思う。理由付けとか、共感が欲しくて。納得いかんかったんだろななんか。
 今回は、ちゃんと納得いく。人じゃないけど、実際はありえないかもだけど、もし自分がそうならって考えた時、共感できるのよ。だから感動もできたんだと思う)

 お話とても分かりやすくなってたし
 伝わりやすくなっていました。全体的に。
 あの、エリザベスの音楽プレイヤーのくだりも、変わってますよね。
 もう一人の、父親とうまくやれてない娘を描くこと。どうにもならない心情が影響していることを、この道具を通して伝えてる。ただのわがままじゃないんだって、すごくはっとさせられる瞬間。
 同じ境遇同士分かり合える感とか、とても気持ちいい描写でした。

 リチャードの「人の好さ」も強調されてて、父親としての苦悩みたいなリアルな複雑さより、リチャードという人物の人柄の良さ、愛すべきキャラクターとそこに集まる人々、それがアシュレイに継がれているんだということが分かりやすく描かれていました。

 「リアルさ」の描写って実は難しいよね…と思わせてくれるリメイクでした。
 いやよく思うんだけど実際には難しいことで。ある程度単純に分かりやすくした方がちゃんと「伝わる」。本当にあるのと同じように描いたら、実は伝わりにくい、ということね。
 つまり、もしかしたらリメイク前のほうが「リアル」な感じはあったのかも、だけど、伝わりにくかったなあっていう。いくつかの物語をいっぺんに描写していれば、なおさら。
 物語としては、悪手になっちゃうのかなって。
 ううーんほんと、伝えるって難しいよね。

 ・・・ということで『記憶の扉』のほうは、特にラストの話の展開の改善がすごくて、断然よかったです。買ってよかったわー。

**

 ううむ。
 私この「記憶を(映像データのように)コピペしたりできる」サイエンスファンタジーになかなかなじめなくて、どうしてもこう、ファンタジーよりファンタジーに感じてしまうんですが、
 記憶が自我を持つ方はなぜか納得いっちゃって…。この設定おもろいなあとかなってる…。
 好みの問題かなw
 参考にならないかもでごめんなさいね。

 最終的に心の問題で決着がつく話は好きなのよね。

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