わかった。じぶん疎外感に弱いんですよ。
だから日本のものが好きじゃないの。
つまり、
海外のものは、知らなくてあたりまえだから気にならないけど、
日本のものは、「普通知ってる」はずだから、知らないことで、疎外感を覚える。
だから、日本の、特に現代に近いものは、お話も、ちょっと苦手意識があるんですね。
服とか、ブランドとか、音楽、映画、芸能人・・・
当たり前のように出てきて、物語に「リアル」を加えている様子のもの。
それが、私には、ファンタジー以上にファンタジー。
東京も地名とかですね。知ってて当たり前みたいに出されるけど、知らないので、なんか見てても取り残されてる感じ。
あ、私むきのお話じゃないんだなと思う。
(知らない私が悪い、というのはその通りw)
だから、リアルすぎるもの、というか、
たぶんリアルさを表現しようとしてるんだろう、具体的な名前をたくさん出すようなものが、苦手です。
私にとっては、むしろ遠いし、共感できることろがない。
だったら、妖精さんのほうがいいんですよ。
…こういうのって「どっちのほうが好み」とかそういう話かもしれないなって思うんですけど。
(そうでない人のほうが多いと思ったので否定される前に牽制入れるやつ)
私がファンタジーを好むのは、他人のリアルよりも誰のリアルでもないもののほうがずっと身近に感じるからかな?って思った話。
すごくリアルに描かれたものほど、ものすごく他人事でどうでもよく感じちゃう。
時代設定や立場が近いからこそ自分と「違う」ことばっかり気になるというか。
場所や現実にもってるものが全部全部リアル「でない」なら、少しくらい想像して自分に近づけることができるのに。っていう。
・・・あれっ。他人の話なら興味がないと思うとこが、まず、どうなのか?w ww
まあいいや。
***
それでもう何度も何度も言って…言ったと思うんだけどここに書いてないかも、
実は私、ジブリの『耳をすませば』が好きじゃないんですね。
(原作を読んで、好み、映画化すると知って映画館に行ったくちです。…ショックだったな)
原作がむっちゃくちゃ好きすぎてしょうがない…と言うほどじゃないんだけど、
少なくとも私は、原作のメッセージのほうが、映画のメッセージより好きです。
私の中であの(原作の)話は、
ファンタジーを肯定する話だった。
子供っぽいと言われながらファンタジーみたいなふわふわしたものを愛し、それを貫こうとする話に見えた。
空想を形にすること、非現実的なものに思いを託すことを、肯定する物語だと思った。
それが主人公の雫だったし、相手役の聖司だった。
周りからファンタジーの子供っぽさを馬鹿にされながら、好きだという気持ちを捨てきれない。でもやっぱり大人になっていくから、ずっと同じようには付き合えない。気持ちは変わっていくからね。
でも、それなら、作る側になったらいいじゃないかと。
実際に作ってる彼が言うから説得力があった。
現実的じゃないって分かってる。笑われる、甘いことじゃないって言われる、実際その通りだと思う、でも、
好きだという気持ちを大事にすること。
現実がどうのの前に、それが好きだという気持ちをまず大事にすること。
そういうメッセージだと受け取ったわけで。
映画は逆ですよね
リアルはそんなに甘くない。甘くないけど頑張れ。
甘くないぞ、そんなふわふわしてて出来るわけがないぞ、苦しいのが当たり前だ、現実を見ろ、大人になるんだ……
という大人側の声が聞こえてくるようで。
原作のそういう(好きな気持ちを大事にっていう)部分を明確に否定してるわけじゃないけど、
映画で語られるのは「リアル」。「夢を現実にすることの厳しさ」ですよね。
世の中そんなに甘いもんじゃない、食いしばって食いしばって食いしばって頑張ったものにだけ現実がついてくるんだぞ――
……ずっと現実を突きつけ続けてる話だった。
だから、明確には言っていないけど、ふわふわした子供っぽいファンタジーを「いつまでも好きとか言ってるようじゃだめだぞ」と言われてるようだった。
え―って感じですよね。原作で肯定してるものを映画で否定された…。そんな気持ちがすごい。
映画を高く評価して、原作がいまいちというとき、
その視点の軸は常に「リアルさ」にあるように感じます。
私は、その軸そのものが元々全然違うことに愕然としてます。
正反対とすら思う。
今すごく「リアルであること」が評価されてるなあと感じているんですけど、
リアルってすごく父性的だなあと、この映画とマンガの対比を見ても思うんですね。
こうしたらこうなるものだ、という感じの。こうするためにこうしなければ、というか。
それが評価されるのはすごくわかるんだけど、
ファンタジーってもっと精神的なものというか、リアルでは描けないもの、もしくはリアルでは見えにくいものを表現する役割「も」あるとおもう。
そういうものがないがしろにされてる感じ残念だなあとか思うとこ…。
ていうか、少女漫画はそういう方向はやっぱ強いんだなあとこれを見ると思います。
まったく語る軸が違う。
見ているものが違うんだなって言う。
べつものだよーーーべつもの ちがうはなしだよーーーーーー
少女漫画は男の子と女の子の恋愛を書くものだ、と、私も思っていましたが―――! そうとしか見えてないんなら悲しいところだー。最近は少年誌のほうでも熱心にそういうのやるよねー。
この話の軸は恋愛よりも夢を抱くことにあると私は読んだので、
(そしてだからこそ、作者⦅当時「乙女のバイブル」とか言われていた超ベストセラー漫画家⦆のいつもの作品と違う感じがしていつものファンがついてこず⦅しかしそれまでの作品を見る気にならなかった私みたいなのが好んで見るようなことになり⦆打ち切られたのかなと。星の瞳―の後、銀色のハーモニーの前ですよね…この二作品超人気だったよな…)
それ(私が軸だと思ったもの)が映画で否定されてるっていうのはそれはショックです…。
大事にしているものが違うってことかな…。
ちなみに最近はやりの、大人が子供に仕事や生きることを語るような本私すごい嫌ですw
毒さして締めとく(いつもの!)