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ひとりごと

『キリクと魔女』をみたよ

カクヨムの企画で教えていただいたアニメーション映画です。
【キリクと魔女】

アフリカの民話とか神話みたいなお話で、
 みんな肌の色が濃いの! すごく綺麗!!
 それでおススメしていただいたんですが、
 お話もすごくよかったよ!

 絵本が好きなのでこういうのたまらないですね…。
 絵もすごくいい。人物もいいし、自然もすごく美しく描かれてます。
 ミュージカルっぽいのかな、歌と踊りも入ってて。

 でも一番グッと来たのは、やっぱりお話の内容で。
 主人公の小さなキリクは、子供らしく「どうしてどうして」ってよく聞くんだけど、
 「魔女はどうしていじわるなの」みたいな問いをうやむやにしないんですよね。
 たいていはやっぱり、長老(?)みたいに、魔女”だから”みたいに言っちゃう。
 なんで魔女はいじわるなの?それは魔女だから!みたいな。魔女はいじわるなもの。以上!おわり!
 でもキリクは納得しないんですね。
 それで、「物事をあるがまま伝える」祖父(この祖父見た目が完全に上エジプト王w 白い冠に顎髭!)のところへ行って、同じ問いをするのですが、
 この答え(作品の中で示された理由)がすごくよくて。
 
 魔女はなぜいじわるなのか。それは、苦痛を与えてやりたいと思ってるから。
 なぜ苦痛を与えたいと思うのか。それは、自分自身が苦痛だから。

 ここがすっごくよくて。
 苦痛を与えようとするものが何故そうするか、自分がそう(苦痛)だからだ。っていう。
 だ・よ・ね!!!!!!!ってすっごくおもった。(笑)
 
 ちなみに魔女の苦痛は、背に打ち込まれたトゲのせいなんですが
 その苦痛を与えるもの=トゲのために、彼女は強い魔力を持つ、というのが
 だ・よ・ね―――――(二度目)!!!! っていうかんじで。

 そういうなんていうか、当たり前というか、当然そうだよなって思えるやつ、最高です。 
 このへんあとで自作に絡めて語りますw

 魔女カラバはもしかしたら、男性に…それか女性にも、虐げられてたのかもしれないなあとか思い。
 それはまあ、性格のためかなあ……。
 こういう狭いグループみたいなところでは、協調性ない人は嫌われそう。
 この、最後にキリクと村に帰ると、やっぱり村人は受け入れられないわけですが(当然だよね)、その時の表情がすごくいいですね。ほら、無理に決まってるみたいな顔。
 そもそも村に帰ることも渋ってたし。そりゃあそうよ。
 あと男女関係でなんかあったっぽいと思うのは、男はみんなそういうとか、お前も大きくなったらかわいい子にそう言うんだとかいう言い方してたので。

 とりあえず、
 最後キリクが立派な青年になるんですが、むちゃ綺麗だから!
 魔女カラバもすごい綺麗だしね! お母さんも美人だよ!
 皆ほとんど布一枚で、肌の色もみんな濃いし髪も短い、けど、それぞれ微妙に差があるうえ、顔つきも全然違うですよ。美形は美形に描かれてる! いやもうこの系統の美形はほんと素敵ですわ―――――!!好き!
 あとまあ作品的にたぶん、小さくてもってか「からこそ」できることがあって、問うべきことをきちんと問うこと、知恵を絞って難局をのりこえること、そして勇気を持つこと、とか、大事なことをしっかりとおさえてわかりやすく描いていたと思います。
 画面も綺麗だしね!
 こういう名作アニメみたいなのすごい好きだお―!! こういうのこそいっぱいあっていいと思う感じー!
 です!!!
 おすすめー!
 ちなみにぽすれんで借りましたw 持っててもいいかもなー…。

 最後の、青年になるあたりの展開は正直びっくりでしたが、
 民話らしいというか、うん、納得! いろいろ素敵な要素が詰まってました。
 元ネタあるのかな、そこが今一番気になってます!!

****

 はい、じゃあ自作に絡めて語っちゃうよ。

 まず「やっぱり」だけど、キレスのこと考えたw
 いや、もう、自分が苦痛だから周りに苦痛を振りまくとか。ほんとそれ。
 でもちょっと違うのは、キレスにとってトゲにあたるものは、生まれたときから持ってたやつだし、
 魔力を生むもの=トゲ、がなくなったとき、すっきり幸福になれるというわけでもない、ってところかな…。

 ていうか書き忘れてたけど、カラバは美しい女性で 強い意志≒協調性の無さ、こそがある意味問題であり、また同時に魅力であったのだ、という感じがしました。
 彼女が、魔女としてではなくふつうの人として語る場面は少ないのだけど、その少ない中に個性を見せてた感じがします。
 「私は奴隷にはならない!」――言い寄られて出てくるこの言葉がすごい。そんな言葉が出てくるほどの何かがあったのだなという感じがすごくする。
 それが彼女を魔女にしたんだなというか。

 協調性がなければ虐げられるのはどこの世界も同じですよね。
 それが当たり前だ、と考えてる人も大勢いる。当たり前でなくても、やっていきづらい事実は確かにある。
 でもそうした性質は確かにあって。それが自分の自然な感覚なら、……そのためにこうしてトゲを打ち込まれることになっても、それを保とうとするかもしれないなあとか。
 日本人的?には、そこは抑えなければならない、というところは(本人にも)納得されて、だけど結果化け物になる感じがしっくりかなぁ?
 初め形だけ受け入れるか、はじめから拒否るかの違いで、まあ、どこにでもありそうな問題ですよね。そういうの大事だよ!

 トゲが何を表しているかって考えるといろいろ奥深い感じがしていいですよね。

 魔女とおなじくキレスも、トゲがあって、だから魔力が強い自分、ってのを気に入ってると思う。
 あと個人的に
 そのトゲは抜けないまま、それをどうにかのみこんで、自分の一部として受け容れるかたちで納得してほしいかんじがあるですよ。ってか、今はそれが自分の中で一番「ありえそうな幸福な未来」みたいになってる。
 このお話みたいに、これさえなければ丸く収まる、みたいなのじゃなくて。
 いや、でもある意味…このトゲは本人の資質ではなくて、その資質のために周りから打ち込まれた、ものなら、二次障害みたいなものだし、取り除いた方がいいのかな。
 実際には、その問題にされてる資質は変えられなくて。
 そのために周囲との軋轢が生じるのもたぶん避けられなくて。
 いやもう少し柔らかくしたり避ける方法はあるとは思う。上手く我慢するとか、周囲との交流の機会をあまり持たないことかな。
 この、「うまく我慢する」が一番理想とされてるかんじがする。
 けど、それができる人ばっかじゃないですもんね…。ほんまに。
 個人的には交流の機会を減らす、は、お互いにとって最も良い、ように感じてるけど。
 なぜか、周囲にいる人が、「いやひとりでは生きられないよ」って、閉じこもるのを良しとしないとこあるなあと感じてます。・・・でもそれこっちが我慢する前提じゃん!みたいなw
 あーそういうとこもお話に書きましたwww
 
 
 このお話はなんていうか、
 民話的、神話的、絵本的、なので、
 一番大事なところ、基礎みたいなのをきちんと描くのが大事で、だからこういう展開がベスト!だと思う!
 こうした土台があって、その上に、
 現実そうはいかないあれこれを、どうにか描こうとするもんなんだろうなあみたいな。

 とにかく基礎は大事!
 根源みたいなものをまずはしっかり理解しておいて、そのうえで!みたいな。
 
 根っこの部分を表現してる物語大スキー。

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