今読んでるのは
D・J・リンデン『あなたがあなたであることの科学』
私とか個性って何か、みたいなのが好きですよねえ。
これから最後の章に入るとこですが、
すっごくタイトルどおりでぐいぐい引き込まれる!てほどではなかったけど
私に合う方向の本だった。
つまり、
いろんなことの原因に遺伝子の影響がけっこうある、という話が多い。
珍しく前情報なしで当たりを引いたなあというかんじ。
すげーおもれえというより、うんうんだよねえ、みたいな感覚のするやつ
うしろの註のかきかたが面白い
あとたぶん半分以上は意味をよく分かってない(それはいつもの)。
性差のことも。
うちは、性差は社会が作ったものだ、という考えを最近まで知らなかったので
聞いたときはなるほど確かに言われてみれば…と思いはしたものの
子供を男女産んだ後だったので、実感と反してる部分もあって気になってた。
本の中では、性差が社会・文化的要因から生じるという考えを「白紙説」と言ってて
えーと・・・とにかく、それだけでは説明つかない話をしてたので良かった。
性差はあるんだよ。という立場をとってて。
他の動物でもそういう傾向が見られたりする(多くはないが……人間以外にも、人間に対してイメージしている男女差と近いものが見られる、というのは、衝撃だったかも)
ただそれは傾向としての差であって、必ず男ならこう、女ならこう、というアレじゃない。
でも、白紙説のように
完全に周囲の影響がなければ、男女とも全く差がないのかというと、
そんなわけがないんだ、というね。
性自認とか
言葉がいっぱいあってよくわかってないんだけど
この本では、生まれつきのなにかの影響があるのではというスタンスをとってて
私もそういう考えがしっくりくるほう。
(過去に受けた経験が影響している場合もあるらしい。でも、それだけでは説明がつかないという話)
遺伝子が―みたいな話が好きって言ってるけど
「遺伝子の影響」って考えがすき、というんじゃなくて
「生まれつきでどうにもならない」という事実が、思ったより広くある、という考えを大事にしたい人なの。
つまり原因が遺伝子に拠らなくてもいいんですよ。胎児期の母体の影響とかもあるならそれも無視できない。
この本みたいにそうらしいと書いてくれるとスッとするわけですよ
でもまあ
そうでないことだってあるだろうし
あまり気持ちいいとやばいよね。そっちに浸りすぎて他が見えなくなりそう
(まあでも、本なんてほぼ読まないし、だから偏りをなくそうとするより⦅無理だろ⦆、自分は偏ってると自覚して生きるほうがいい気がしている)
このへん読んでて
人間って、すっごく「ピタゴラスイッチ」だな、と思ったの。
ちょっとでも何かの位置がずれると、ピタゴラスイッチの動くボールが、スムーズに動かなくなるじゃない。数ミリの差でもううまくいかない。
そういう、いろんな要素の組み合わせで、ボールがあっちに流れ、こっちにはじき出され、そこに入り、あれが落ち、ってしてうまくゴールまで持って行く「組み合わせ」。
そのたった一部のちょっとした差によって、変わってしまうんだということ。
しかも、見た目には大して違いが分からないということ。
あれだけ精巧(と感じる)なものを見せられると
私みたいな大雑把な人間はああいうものを作ることが奇跡に見えるので
多少あちこちにズレが起きて当然、とさえ思えるわけです。
どっちにしても
自分でどうにかできるような事ってほとんどないんじゃないかって思うところ。
*
匂いの好みについての章に入って
参考として紹介されてたレイチェル・ハーツこれ読んだわとおもって…ていうのはこの人『あなたはなぜ「嫌悪感」をいだくのか』て本だしてて、嫌悪感てむちゃ気になるやつだったので図書館で借りたの。
でもさ、匂いの話だったのよ!すげえ衝撃だった。(そもそも匂いの研究をしている人らしいことを後で知った)
この本も結局そういう話だった…。
いや、嫌悪感に匂いの話って
ズレてる。としか思えな・・・
いや、匂いに対する嫌悪感みたいなのは確かにあると思うよ、
でも、
匂いがなくても嫌悪感ってあって、
そうでなきゃ
ネットしながら嫌悪感をおぼえるとかなるわけないじゃない?
匂いなんてねえよ!?
文体とか、絵柄とか、そんなものに対して、なんかなあ、と避けてしまう。
いや、の気持ちが膨らんで嫌悪感になる。
それって、どうして?
そういう話を、聞きたかったじゃない―――
という、もやもやを、思い出しました……。